やまものブログ

メモ書きブログです (^_^;A

Ubuntu「ドキュメントビューアー」での日本語PDF 文字化け

Ubuntu 14.04 にて、「ドキュメントビューアー」でこんな↓かんじの文字化けに遭遇

イメージ 1

この「ドキュメントビューアー」というアプリですが、詳細には Evince 3.10.3 です。
Ubuntu の日本語環境では「ドキュメントビューアー」と表示されますが、以下では Evince と表記します。一般的すぎる名称だと誤解を招きそうですので。

Evince での日本語PDF の表示は全滅ではありません。とある銀行が取引レポートをPDFで提供してくれるのですが、その PDF のみがこの問題にあたっています。

この問題を調べてるために、「文字化け」でウェブ検索すると、「豆腐」に関する情報が高い頻度でヒットしました。「豆腐」というのは、
□□□□□□□□□
みたいなキャラクタを示します。
しかし、「豆腐」と今回遭遇した文字化け(冒頭のスクリーンショット)は別物のようです。
結局、自分では探しきれなくて、「Ubuntu日本語フォーラム」で聞きました。


まず、この文字化けの要因は「Adobe Reader専用のフォント」が問題のPDFで使われていたことです。具体的には "KozGoPr6N-Medium"、"KozMinPr6N-Regular" というフォントでした。これらは Adobe Reader で問題のPDFを開いて、プロパティ → フォントで確認できました。

このフォントは「Adobe Reader専用」とあるようにAdobe 以外では使えないものらしいです。さらに、PDF に埋め込むことも禁止で、ライセンス違反の扱いとなるようです。

では、
Adobe 以外のアプリはこのフォントを含む文書を文字化け表示するしか無いのか?
というと、そんなことはありません。「代替フォント」という仕組みを使って、見た目が微妙に異なるだけで、日本語としては読める状態で表示してくれるはずです。

しかし、残念ながら Evince を含むいくつかの Ubuntu 標準のアプリでは「代替フォント」がうまく機能してくれないようです。Evince 3.10.3 以外では GIMP 2.8.10 も同じ症状でした。確証はありませんが、poppler (PDFドキュメントのレンダリングに利用されるライブラリ)に問題があるような気がします(あくまで素人の憶測)。

Evince での正しい表示を追求するのは難易度が高そうなので、別のアプリを探しました。
以下が、試した範囲で、Ubuntu にて Adobe Reader専用のフォントが含まれていても日本語表示OKなアプリです

ADOBE READER 9 (Version 9.5.5)
 【注意】 正式サポートは終了しています。
   下記サイトに掲載の手順で 64-bit版のインストールを確認できました。


Chromium ウェブブラウザ
 「コンピュータとオンラインリソースを検索」からインストールできるブラウザです。
 PDF ファイルの右クリックから「別のアプリで開く(H)」から選択してオープンできます。
 PDF がプラウザ内のタブで開かれます。


LibreOffice オフィススイート
  Draw (グラフィックドキュメント用アプリ)で正しく表示されます。LibreOffice の Draw 以外のアプリから開いても Draw でオープンしてくれるようです。
 さらに、PDF でエクスポートもできて、そこでは Evince でも正しく表示されるフォントが使われます。


Inkscape グラフィックエディタ
 画像エディタです。問題のフォントを含む日本語PDFも表示できました。
 「コンピュータとオンラインリソースを検索」からインストールできました。